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交通事故相談 Point.5 損害保険会社が病院への治療費の支払いを打ち切る?

  1. 治療費は、月々加害者側損保が医療機関に支払うのが当たり前?ではない
  2. 損保は3ヶ月ごとに治療費の支払いを続けるかどうか検討する?
  3. 症状が残る時は、治療を続けるのが原則
  4. むち打ちは、6ヶ月で治る?
  5. 損保による病院への支払いの打ち切り!→それでも症状固定にしないことが大切

1.治療費は、月々加害者側損保が医療機関に支払うのが当たり前? ではない。

民法では、損害額が確定してから被害者から加害者に損害賠償することになっています。つまり加害者側の損害保険会社が月々に支払う義務はありません。ただ交通事故においては、件数も多く、被害者も多いために、後々の被害者と加害者の間の争いを早く解決するために、加害者側の損害保険会社が被害者が受診する医療機関に月々支払うことが普通になっているというだけのことです。

加害者側の損害保険会社でもいろんな理由で月々の支払をしないこともあります。初めから一切取り合わない、先渡し金を出したっきり、最後の示談途中支払なし、自転車による加害事故とか。

2.  損保は3ヶ月ごとに治療費の支払いを続けるかどうか検討する?

損害保険会社は、3ヶ月単位 (3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月) で、被害者の症状を確認し、支払を続けるか検討するといわれています。仮に3ヶ月で支払を打ち切るためには、3ヶ月に入ったころに、被害者に打診か、通知をして、その月末で締めて、その後は医療機関に支払わないと言うことです。通知をしないで打ち切りはほぼないでしょうが、担当者によっては月末直前に、一方的に通知してくることもあるようです。

損害保険会社は、損害保険会社の統計等からこの症状だったら平均してこれくらい支払を終えているという考えで言ってきます。

3. 症状が残る時は、治療を続けるのが基本

損害保険会社の担当者が、被害者の実際の症状を十分考慮しているとは限りません。被害者それぞれが持つ持病や不意の事故による心のダメージもあり、症状は様々です。時には医師が症状を必ずしも正しく把握していない場合もあり得ます。

損害保険会社の支払の打ち切りの理由はちゃんと聞いた上でも、症状が残る時は、治療を続けるのが基本です。

この際、主治医としっかりと、

  1. 現在の症状を確認
  2. どこまで症状が改善するのか
  3. 障害が残るとすれば、どのような障害か、仕事や日常生活でどのような支障があるか
    特に将来、妊娠の可能性のある女性の方は、腰や股関節、膝等の後遺症により、妊娠や出産、子育てにおいてどのような支障があるか、詳しくお聞きになることをおすすめします。
  4. 改善の目標までの治療方針はどうなっているか

話し合うことです。

主治医がまだ治療 (改善)の余地があると考えている間は、加害者側の損害保険会社は支払を打ち切ることはしにくいと考えられます。この場合、治療を続けるのが基本です。

主治医の対応が曖昧な場合、或いは「もう改善の余地がない」との判断が示された場合、被害者がこれに納得できないようなら別の医師にセカンドオピニオンを求めるか、転院を考えることも必要です。

4.むち打ちは、6ヶ月で治る?

日本臨床整形外科学会編集で弁護士監修の「Q&A交通事故診療ハンドブック3訂版」に、「むち打ち損傷」で、損害保険会社会社から、最高裁判例で、「半年以上の治療は意味がない」と言われました。というQがあります。

その「回答・解説」は、「誤りです。そのような最高裁の判例はありません。ただ、他覚所見(画像等で確認出来るもの)のないむち打ち損傷の場合は、患者さんの自訴だけであるため、症状固定時期の1つの目安として半年くらいとする例が多いようです。」となっています。

整形外科の待合室やリハビリ室で隣の患者さんと話をすると、「10年前の事故の後遺症で、今でも寒いときや雨が降る前は、頭が重い、首がこる。」ということが少なからず有ります。

5.損害保険会社による病院への支払いの打ち切り!それでも症状固定にしないことが大切

損害保険会社は、直前の一方的な通知にしろ、一応事前に通知して病院への支払を打ち切ります。

医師は、被害者が「治療を続けます。」と特に言わなければ、「症状固定」にするのが一般的です。成り行きに任せていると、症状固定になってしまうのです。

主治医が治療の必要性を認めている間は、打ち切りをすることはほぼないと考えられます。3.で述べた主治医と話との話で、主治医も治療の継続の必要性を認めて、損害保険会社に診断書を提出して損害保険会社が支払を打ち切る場合,被害者は成り行きではなく、ご自身でしっかり選択しなければなりません。

  1. これを期に、症状固定にして、後遺障害認定の結果(「該当せず」も有り)を得た上で交通事故としては示談とし、後の治療は、ご自身の健康保険の3割の負担で継続する。
  2. 交通事故のケガとしては症状固定とはせず、治療を継続する。当面の治療費は、ご自身の健康保険の3割負担で何とかしのぐ。その後ご自身である程度納得いくところで症状固定にしてから、後遺障害認定の結果 (「該当せず」も有り)を得た上で、自己負担してきた治療費分も含めてまとめて加害者(或いは損害保険会社)に損害賠償を請求する。

「支払の打ち切り=症状固定」とせず、納得がいかないときは、まずは「交通事故のけがとして治療を継続する」ことが大切です。

 失敗事例

損害保険会社の支払が打ち切られて、手持ちのお金もなく、痛みを我慢していたが、1ヶ月過ぎて痛みに絶えきれず病院に行ったら,自分の健康保険を使わざるを得ないだけでなく、交通事故の因果関係がない私病(自分の不注意等が原因の病気・けが)扱いにされた。